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夫婦関係における暴力の種類について
モラルハラスメント(モラハラ)は時間をかけて徐々に傷付いていきます!
1、血気盛んな20代のDV率は全体の10%程度に過ぎない現実
非常に残念なことですが、横浜市市民活力推進局のアンケートで「配偶者から暴力を振るわれたことがある」と回答した方は、女性で約6割、男性で4割ほどに上ります。近年では女性から男性に対する暴力が増加傾向にありますが、やはり肉体的にも女性は男性にくらべ弱い立場にありますので、昔から夫婦間における女性に対する暴力問題はあまり減少には至っていないのが実情のようです。
年代別では、30代女性の被害が一番多く、次いで60代、40代と続くわけですが、意外にも血気盛んな20代のパーセンテージは全体の10%程度に留まっており、夫婦生活が長いほど暴力を振るわれている傾向が数値からも見て取れます。昨今では「DV防止法」も施行されておりますが、認知についてはそのほどんどで「法律の名前程度しか知らない」というのが現実で、自身では「暴力なんか振るっていない」と思っていても、相手からして見れば「明白な暴力」と感じていることも多々ありますので、今一度自分自身の行動を振り返って見直してみる必要があります。
2、近年では精神的暴力(モラハラ)が非常に深刻
DV防止法の施行の背景もあり、DVという言葉が独り歩きしてしまっている側面もありますが、暴力については身体に対する物理的な暴力(身体的暴力)のほかに、物を壊したり、相手を罵ったり、無視したりする精神的暴力、その他性的暴力なども含まれます。相手を殴ったり蹴ったりの身体的暴力は、重度な傷害行為や常習的であれば傷害罪に問われる可能性もありますので論外ですが、近年増加傾向にあるのが、言葉による暴力など精神的暴力、つまりモラルハラスメント(モラハラ)です。モラハラの代表的な行為には、相手に対する直接的な罵倒や人格否定のほか、直接的に危害を加えないものの恒常的に恐怖心を植えつける、行動を制限する、急に態度が豹変するなどの特徴があると言われています。DV問題で一番深刻なのは、身体的暴力も含め、明確なDV被害を受けているにも関わらず、その本人がDVだと認識しておらず、自主性を失ってしまっているケースで、特にモラハラについては言葉や態度で相手を洗脳して支配してしまうため、問題解決が非常に厄介です。
3、時代とともにその暴力の方法も多様化
殴られたり蹴られたりというのは、あざなどの怪我が証拠として残りますが、精神的暴力は証拠として残しにくい傾向があり、言葉の暴力などで徐々に精神的に弱ってきて、気づいたときには鬱になってしまったりと時間をかけて徐々に傷付けていきます。対外的には温厚で明るく優しい理想の夫(妻)を演じるため、精神的暴力を受けていると誰かに相談しても誰も理解してくれないというのは、孤立させて精神的に弱らせる典型的なケースです。最近では、配偶者のパソコンやスマートフォンなどを支配して、いつどこで何をしていたか、誰と話しをしていたかなどを管理しようとしたり、現在地が分かるアプリを勝手に入れたりするケースもあり、精神的には非常に負担になります。精神的暴力は、時代とともにその方法が多様化してきており、その解決方法も専門的な知識が必要になりつつあります。ひとりで悩まず、心当たりがある場合はすぐに専門家に相談するようにしましょう。
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